短波帯ゲルマラジオの製作

短波帯ゲルマラジオ 
 

短波帯ゲルマラジオの製作

ゲルマ、鉱石ラジオの製作を色々手がけてきたが中波が多く短波ラジオの製作がなかったのでどうしても短波ゲルマラジオの製作にチャレンジしたくなった。
キットの購入も考えたがうまく検索できなかった。
検索の過程で製作の先駆者がいた。
コイルの長さを確認してその長さを参考に製作することとした。
JR1MXX 高橋さん 投稿ありがとうございます。

短波帯ゲルマラジオ1号機

1号機1号機の製作
手持ち品のかき集めで製作に取り掛かる。
コイルはビニパイプにビニール線を巻いた。
バリコンは手持ちのポリバリコンを使用した。
L1の外部アンテナ用はピンク色の線を58cm巻いた。
L2内部アンテナ用は0、。8のエナメル線を使用し2m75cm巻いた。
ポリバリコン取り付け用金具を製作してアンテナコイルを巻いたパイプに取り付けるようにした。
クリスタルイヤホーン、およびアンテナ、アース取り合い用板もパイプに取り付けるようにしている。
狙いは極力小型にすることにある。
パイプ受けには昔食べたアイスクリームのカップを使用した。

動作確認
早速アンテナ、アースと接続してクリスタルイヤホーンを差し込んで確認するも聞こえてこない??
アンテナが悪いのか??とAMに使用していた束アンテナから7MHzに使用しているDPアンテナに切り替えて聞いてみた。
ゆっくりとバリコンを回していくがなかなか聞こえてこない。
あきらめかけていたときに船橋競馬の解説が聞こえてきた。
日本短波放送と思われる。
短波ゲルマラジオが鳴った感動の時であった。
この感動が色々と悪さの始まりとなった。
1号機から6号機までの製作、コイルの試行錯誤と駆り立てる結果となった。

2号機2号機の製作
同じコイルをパラに接続したら少しでも強く電波が受信できないか?からの挑戦となった。
早速コイルからの製作2xL1,2xL2つまり同じものを2組ビニパイプに巻いて製作した。
巻いてはセロテープで抑え巻き終わったらすぐにボンドで固定するようにして完成させた。
コイル取り付け用のL金具を加工して取り付け配線もエナメル部分をやすりではがしアース線は各コイル共通に取りL1はL1どうし、L2はL2どうしどうしをそれぞれ接続する。
今回の本体はスタンドタイプのものを使用した。
プラスチック製なのでポリバリコン取り付けコイル取り付け、外部取り合い用の穴あけ加工をしている。

完成した2号機の写真

2号機の完成写真
動作確認
1号機同様に確認までに時間がかかった。
ツマミを静かに回していく。
同じ内容なので聞こえるはずとさらにツマミを回していくと韓国語北京語等が聞こえてきた。
音量的には同じようだ。
コイルパラ接続効果は確認できなかった。
今回もバリコンの隅のほうでの聞こえ方である。
コイルとの相性がミスマッチ??それでも聞くことが出来た。

3号機
3号機の製作
3号機は中波と短波の2バンド方式にチャレンジである。
やはりコイルの製作が最優先でビニパイプに中波用にエナメル線12mを巻きさらに短波用85cmを2回路分を巻いた。
パラ接続をスイッチで入り切り出来るように考えた。
今回は短波コイル切り替え(1回路用)とバンド切り替え(2回路用)を使用している。
バリコンは手持ちのエアーバリコンを選局用に使用しポリバリコンをアンテナ側調整用に使用している。
アルミ板0.8tを穴あけ加工して部品類を取り付けた。
     3号機の背面写真
動作確認
私にとっては初の2バンドゲルマラジオの動作確認となります。
中波関係から始めました。
NHK第一第二、英語、TBSは確認出来た。
アンテナ調整用ポリバリコンで調整すると多少の音量変化を幾分確認はできた。
バンド切り替えSWを短波に切り替えて短波を受信する。
中波用に使用していた束線アンテナでバリコンを回したが確認出来ず7MHzで使用してるDPアンテナに切り替えて接続してバリコンを静かに回していく。
ある場所で中国語が聞こえてきた。アンテナ調整用ポリバリコンを回したら音量が心持大きくなったように思われる。
バリコンを回しても聞こえてくるのはこの場所以外は聞き取れなかった。
ピンポイント受信状態である。(LCの関係)それでも短波放送を受信できた。
2バンドゲルマラジオの完成である。私的には満足?するものである。

4号機4号機の製作
  
4号機の完成写真   
2バンド方式と短波側の2次側コイルを切り替 え聞こえる範囲拡大を製作の狙いとした。
バンド変化期待ですが。コイルには7ガム容器を使用して中波用と短波用を巻きますが短波用の2次側L2側にタップを設けている。
中波用は13m巻いた。短波用はL1は58cm、L2は3mほど巻いてタップ4個を設けた。
バリコンはエアバリコン手持ちの最後を使用した。
アンテナ受けにくわえこみとMP用受けをパラに取り付けた。
無線用DPアンテナを直接つなぎこみたい願望から取り付けた。
これらの思い込みを詰め込んでパネル板加工、用品取り付け、配線と順次作業を進めた

動作確認
中波からの確認をした。
切り替えスイッチを中波に切り替えて室内の束線アンテナに接続して確認していく。
NHK第一、第二と英語が確認できた。TBS以降は確認できなかった。
巻き線が多すぎてるようだ。今回NHK第二がよく聞こえる、。
昼夜を問わず同じように確認できた。

次に短波に切り替えて確認する。
アンテナ切り替えツマミを回しその都度バリコンを回しての確認ではあるが音声は確認できなかった。
それではと無線のDPアンテナに切り替えて同じ確認をするが音声は確認できなかった。
さらに夜間帯を(22時台)とさらに確認したが音声としての確認は出来なかった。
何となくは感じ取れたが駄目でした。この状態で中波に切り替えてみたが英語強力に入りバリコン機能しなくなっていた。
室内束線アンテナに接続を切り替えるとバリコン機能は発揮された。
4号機は課題が残った。時間を見て改造したい。
L1側に切り替えタップを付けるべきだった?。L2 側は固定がよさそうである。

開閉式バリコン 5号機の製作
1~4号機を製作してきたが中波で主に使用してるバリコンではピンポイント的な感覚でしか同調出来なかった。
手持ちバリコンも無くなったので板バリコン開閉式にとバリコンを自作することにした。
手持ちのアルミ板300x100x0,8tを半分にして使用することとした。
今回はバリコンの開閉角度を大きくしたい願望から新たな発想とした。
長方形と長めになるがねじ山での調整が出来るのでピンポイント的なことはなくなるはずである。
バリコンのアルミ板はお互いに絶縁を施している。
配線用に片隅を折り曲げてM3ねじで配線出来るようにした。

新しい発想の板バリコン開閉方式の構成写真
M6全ねじを使用して可動部に爪ナット使用した。板バリコンの開閉角度は大きくできたがその分長さが大きくなる欠点が出た。
開閉角度を優先させた。
コイルにも色々と試行錯誤している。
コアに巻いたり外部アンテナのL1を複数巻いてみたりしている。

     コイルの製作事例
5号機には中波用はキット製品のものを使うことにした。短波用はL1を4個パラ接続しL2は1個のみとした。どうしても短波を受けてみたい願望がそこにあるため少しでも強い信号を受けたいが形となった。
チャレンジ精神発揮でもある。
早速用品配置取り付け、一部加工等と作業を進め部品取り付けた状態で配線作業となる。
コイル部分は事前配線等を済ませている。
今回の配線で工夫したのはバンド切り替え用スイッチ部分である。どうしても2回路2接点が必要であった。

小さいのが中波用で大きいのが短波用アンテナ

5号機5号機の完成写真
外部取り合いアクリル板にアンテナ、アース取り合い、イヤホーン受け、中波、短波切り替えスイッチを取り付けている。

動作確認
配線等完了したので早速動作確認である。
日中なので短波は無理であろうと想定しまず最初に中波から始めた。
室内束線アンテナにアンテナ線を接続アース線を接続して板バリコンを静かに開いていく。
開閉度0に近いところでNHK第一が少し動かしてNHK第二が順次
開いていくと英語、TBS,文化放送等が確認された。
分離もいいようだ。100x150mmの大きさがコイルとの相性はいいようだ。
バンド切り替えて短波にしたが確認は出来なかった。
夜間帯に期待である。21時過ぎにアンテナをDPアンテナに接続し板バリコンを閉じた状態から順次開いていく。
5mmぐらい開いた状態で音声が聞こえてきた。韓国語か中国語かであるが確認はできた。
さらに開いていくが音声は確認できている。
開ききる手前では北京放送がよく聞こえた。日本語放送である。
コイル方式もL1x4,L2x1方式も考えに間違いはなかった。
ピンポイント受信から幅広く受信とすることが出来た。
つまり静かにバリコンを開いていくとバンド内が聞こえてくる。
M6ねじ山での開閉機能がいいのかもしれないが??
ここに2バンドゲルマラジオの完成である。
短波も幅広く聴けたことがつまりピンポイント的でなかったこと、コイルの発想にも問題がなかったことに私なりに感動ものであった。
6号機
6号機の製作
5号機の完成で気分的に余裕が出来たので試作していた短波コイルだけを使用した短波ゲルマラジオの製作を思いついた。

5号機の前にこの写真のゲルマラジオを製作していたが開閉角度が稼げないために改造することとした。
基本構想は5号機と同じで板バリコン開閉方式も同じでコイルは3本使うこととした。
手持ち部品がないためではある。
Aコイルは(L1とL2)x4組巻いたもの
BコイルはL1x4組巻いたものとL2を1組巻いたもの
CコイルはBコイルと同じ構成ではあるが巻き数を約半分とした。
L1=58cm L2=2m75cm
CコイルL1=30cm L2=1m30cm

6号機の完成写真
アンテナはスナップスイッチ2個を使用して A-BC,B-Cの切り替え出来るようにしている。
組み立て、配線等完成させた。5号機がモデルなので楽に出来た。

動作確認
夜間帯を待ってDPアンテナにアンテナ線を接続アースを取ってAコイルからの確認である。
・板バリコンは閉じた状態から開いていく方式とした。
5mmぐらい開いた状態で音声が確認出来た。
それ以降開いていくが確認が出来ない、??閉じながら音声確認出来たポイントに戻り再確認した。
ポイントでの確認である。同じコイル4組パラ接続は効果がない??か。
次にBコイルに切り替えて開いていく。
5mmぐらいから音声が確認出来た。5号機同様幅広く音声の確認が出来た
Cコイルに切り替えて開いていくあるポイントで音声は確認出来た。
あるポイントでの確認である。周波数が高いのでバリコンとの相性もあるのかもである。
結果的にBコイルが幅広く受信出来た。
意外性が確認出来た。Aコイルに一番期待していたが見事に裏切られている。
コイル内での干渉があるのかもである。
先輩諸氏のアドバイスを受けたいところでもある。
短波ゲルマラジオを製作してさらなる奥深さを知らされている。
試行錯誤の連続?ではあるがアイデアの枯渇もあり目の治療との関係で当分製作はお休みとなりそうだ。


2010-6-25
JR1MXX 高橋 利男

 

 

<< 前のページに戻る