7L3ATQ北海道移動(2001冬の巻) 

7L3ATQ 岡本 博

28 Dec 2001 12:14:19

(第一報)

 またまた“冬の北海道便り”です(2001年冬の北海道便り 第一報)

 岡村さん、愉快な仲間の皆さんこんにちは。
 一年振りに “さすらいのバーダー” ATQの登場です。早いものであっと言う間 に一年が過ぎ、とうとう “冬の北海道便り” の季節になってしまいました。
今年も 色々な島に出掛け、岡村編集長に何回も原稿の投稿を依頼されましたが QSL カードの発行に追われ一回も愉快な仲間のページに登場することが出来ません でした。
本当にゴメンナサイ!。
 昨年は思いがけない車のトラブルでバードウォッチングは散々でしたが、その分 読者の皆様には喜ばれたようでした。
(誰ですか!? 今年も何処かに落っこちろ などと祈ってい人は??)
 昨年の移動記に書いた通り、やはり今年も北海道で年を越す事になりました。
「今回は何がなんでもリベンジだ!」
 と言う訳で久々に移動記を送りますので “御用とお急ぎでない方”は年明けまで お付き合い宜しくお願い致します。

  * “動くシャック” さんご苦労さん
 12月28(金)4:15に多摩市の自宅を出発。星空と十六夜の月に見送られ快調 にスタート。
思えば今年で12年連続正月を北海道で過ごすことになる。
今年は11年も北海道に付き合ってくれた良きパートナーの “動くシャック” こと 愛車のデリカが寄る年波に勝てず5月に東名の裾野付近でとうとう走行不能になり 敢え無く廃車。
21万5千km近く全国を走り回り、2万局の交信に貢献してくれた彼 には本当に感謝あるのみ。 ただただ合掌!。  
後を継いだパジェロがまたまた “話題の車”にならないようせいぜい気をつけなくっちゃ・・・。

 早朝で高速道路はガラガラ、予定よりかなり早い7:45に大洗フェリーターミナル に到着。
余裕が有るのでHFのモービル機のスイッチを入れると21.285MHzで 9M6/JI3DLI局がマレーシアのコタキナバルでCQを出している。
DXはやりたい が横文字は苦手のATQはここぞとばかりにマイクにがなりたてる。
運良く 2局目 に繋がりおもわずにんまりする ATQ。
やはり海外で移動運用してくれる日本人は 神様です。
是非ともこの移動記を読んでいる貴方も神様になって下さい。
 とにかくこれは幸先の良い旅になりそうだ。

 * お巡りさんもご苦労さん
 8時過ぎにM/M運用の小道具を抱えて自動車甲板からロビーに入る入り口の ところまで階段を上がって来たATQは 「あれ?いつもと違うぞ??」。
なんとお巡り さんが二人も立っている。
更にこの二人は出航時間になっても船を下りる様子が無 い。 
年に数回離島に出掛けるATQは島に一人しか居ない警察官が必ず連絡船の 到着時に桟橋に来ているのには慣れているが、北海道行のフェーリーが空港並み の警備とは・・・。
ニューヨークの余波がここまで来ているとは嫌な世の中になった ものですね。
そういえば9月の中頃に青ヶ島に出掛けた時、それまでは1.2mまで 積み込み可能だったヘリコプターが「長い物は一切ダメ」と言われアンテナが持ち帰 れなくなりそうになり、ヘリポートで職員と一悶着起こしそうになったことを思い出す。
 それにしても長い航海中にテレビを見る事も出来ず、ATQのように無線運用も出来 ないお巡りさん職務とは言え「本当にホントニご苦労さん」
 お!いつもの通り下らないことを長々と書いているうちにそろそろ塩屋崎沖にさし 掛って来た。

いわき市付近から仙台にかけては7エリアでハム密度が最も高い所 こうしちゃ居られない! M/M運用の準備をしようっと!!

塩屋崎沖 商船三井フェリー さんふらわー えりも/MM

7L3ATQ  いつもの岡本 でした。

(相変わらずアルツハイマーの始ったATQは携帯用のGPSを積み忘れ正確な
位置が判りません。 大丈夫かなーー他に何か重大な忘れ物はないだろう なあ・・・・・・・・・。

Fri, 28 Dec 2001 18:22:24

asahi

(第二報)
 
天気晴朗なれど波は無し
 * 天気晴朗なれど波は無し
 一日に2回も北海道便りが届くこととこのサブタイトルで感の良い皆さんは 既に気が付かれたとおもいますがM/M運用の結果は惨めな零敗!。
無線開局以来8年、長距離フェリーに乗ること30回以上、いつも他の乗船客 からは「何をしているのですか?。」と必ず聞かれるほど物々しい装備で船上 からの交信を楽しんでいたATQもとうとう「来るものが来た」という感じでガッ クリ。もっとも昨年同じ航路で僅か1局しか交信できなかった事を考えれば 当然予想できたことですが・・・・・。
勿論ATQもただ手をこまねいていただけ でなくわざわざ冬休みを1日多く取り(最終28日は半日出勤ですが何故か 休暇は1日分になります)
大洗発9:00の朝便にして無線局の多いいわき 地方や仙台沖を昼間に通過することにしたのだが。
  ん!待てよ?今日は 金曜日だっけ。
「しまった!作戦を間違えた!!」と思っても後の祭り、どうり でモービルのアンカバーもどき?局だけが聞えていた訳だ。
こうなるとフェリー 乗船待ちの時に交信したHfの2局で危うく連続運用が途切れなかったATQ
はやねやれと胸を撫で下ろしたのでした。
 いつもハンディ機とWH59(145&430デュアルバンド八木)+ATQポール 付き大型三脚のラインナップでそこそこの成果が上がったがこれからはHfの M/M運用を真剣に考えよう。
ウーーン やはりFT-817を買おうかな・・・。

 無線は完封負けだが今日は絶好の航海日和。金華山に沈む夕日に旅の 安全を祈り早目に寝ることにしよう。さあ!明日は北海道だーーーあ!!。
(左端の島が金華山です。)
 岩手沖 さんふらわーえりも/MM  7L3ATQ  岡本でした。
Sat, 29 Dec 2001 22:04:28

(第三報)
 
こんばんは 早くも第3報を送ることになりました。
 こんばんは 早くも第3報を送ることになりました。
と言うことは①無線も写真も絶好調ではなく何となく時間がある。
②鬼の岡村編集長がメールで「毎日便りが届きます」などと宣伝して しまった。
この二つが主な理由ですが果たしてそんなにネタがあるの やら・・・・??。

 * えっ! 北海道は豪雪じゃなかったの? 
12月29日(土)定刻5:15苫小牧港に着岸。さあ北海道に着いたぞ!
と車のギヤーを4駆に切り替え係員の誘導で桟橋に降りてみると・・・・
「あれー!何だか変だぞ??雪が無い!」 始めて冬の北海道を訪 れた昭和38年以来何十回となく来ているがこんなことは始めて。
 東京を出る前にはNHKのニュースで札幌は何十年振りの大雪と報道 していたのに??。
でもチョット待って下さい。
北海道はどこでも雪が深 い訳でなく日本海の影響を受ける西側だけ雪が多く、太平洋側はカラリ として寒さの割には雪が少ないことを良く知っているATQは毎年道東に 来ているのです。
とは言っても結局今日の宿泊地の阿寒湖畔まで道路 は殆ど乾燥状態だったのには吃驚。
うぇーん・・・・新品のスノータイヤが 擦り減っちゃうよ・・・・。
 しかし地球の温暖化が確実に進行しているのは本当ですよね。

 * 少ないのは雪だけじゃない!
 苫小牧に上陸して最初にやることは時差ボケ??のカーナビを修正す ること。走出しても画面は大洗のまま、このまま30分も走ると鹿島神宮 に着いてしまう。
空の無い船倉に積み込まれたカーナビは今でも茨城県 にいるつもり。
「ウーン 信じることは幸せだ!」を地で行くカーナビを現実 に戻して周りを見渡せば同じ様な車が路肩に数珠繋ぎ。
やはり今時カー ナビの無い車の方が少ないのでしょうか。

 次にやることは無線機のスイッチを入れ交信して下さる局を探すこと。
ここ数年VU局は激減し、とにかく連続運用に執念を燃やすATQとしては なるべく早い時間に交信成立させることがその日の運命を左右することと 信じて疑わない。(一寸大袈裟でした。)
 ン??・・ 6:07に145呼び出し周波数で途切れ途切れにCQを出して 局がいる。すかさず指定の145.08でお声掛け。
幸運にも一回で繋がり また1日生き延びたとほっと胸をなでおろすATQ。
確実に聞えるポイント で路肩に停車し53-53で札幌市清田区と交信成立だ。
 
 今日のルートは苫小牧→浦河町→日高町日勝峠→帯広市→白糠町→ 釧路市→阿寒湖畔。
途中の帯広で無線機のダイヤルをぐるぐる回すと 145FMでラグチューしている局がいる。
しばらく聞いていると話題は「この 頃めっきり出る局が減ってきたね」とぼやいている。
さらに聞き耳を立てて いると「良く出ている局は虫類村の嶋津さん、佐竹さん、帯広の長谷川さん くらいだ」と言っている。
ええっ!!この3局は度重なる北海道通いで何回 も交信しているお馴染み局。
こりゃブレークしなければ申し訳ない。と言う わけで飛び入り参加。
2局とも始めての交信だが共通のハムがいれば “友達の友達は友達”の格言(じゃなかった どこかのデパートの宣伝 文句でした。)通り、しばし無線談義に花が咲く。
 ヨシ!少しはつきが廻ってきたぞ!と喜ぶのはまだ早いか??。

 * 一年振りに再会に感激!
 国道38号線を大楽毛で左折し阿寒湖方面に向い約20km走ると阿寒 町立タンチョウ観察センターがある。
ここは釧路周辺にある3ヶ所の冬期 給餌場兼観察所=観光ポイントでは最も設備が戸整っている。
暖房の 効いた2階建ての観察舎があり簡単な食事や暖かいコーヒーを飲みな がら真近にタンチョウを見られ、 始めての方にはお勧めのところです。
 一年振りにタンチョウに再会し感涙にむせぶATQ、と感傷に浸っている 場合じゃない!。
早速カメラを出して本業?に取り掛かる。なにしろ7時間 も走ってやっとたどり着いたのだから。
あーあー やはり3年前に赤字で 廃止になった東京-釧路便のフェリーが懐かしい。

 この観察センターでは11時と14時に給餌を行う。午前はデントコーン (牛の餌にする大粒のとうもろこし)を主とした穀物類、午後はウグイ(魚) を与える。
このウグイの時が圧巻で主役のタンチョウの他オジロワシ、 トビ、カラス、時にはキツネまでが生き残りを掛けて争奪戦を繰り広げる。
是非皆さんも一度は訪問して見て下さい。

 さあ今日もだいぶ遅くなってしまいました。この続きはまた次回に。
 写真は観察センターのタンチョウとオジロワシです。

tancyou

oowashi

 Sun, 30 Dec 2001 23:58:36

(第四報)
 いよいよ暮も押し迫ってあと2日。

 いよいよ暮も押し迫ってあと2日、のんびりムードの北海道便りなんか 読んでいる暇は無い!。
と まあ そうおっしゃらずに今日もお付き合い 宜しくお願い致します。

 * 少ないのは雪だけじゃない Par2
 昨日(28日)泊まった阿寒湖畔の民宿はATQが12年も通い定宿に しているところ。
いつもこの時期に来るとバードウォッチャーはATQただ 一人。
その他は全国から集まる鹿撃ちのハンターで大賑わい。夕食の 時には民宿の食事の他にその日に獲れた鹿の焼き肉やレバー刺しを肴に、明日はどこの沢を詰めようなどと鹿撃ち談義に花が咲く。
 ところが今回はハンターがたったの一人だけ。この方のお話しによると長引く不況でいつもの仲間を誘っても「とてもそれどころじゃない」と言う返事ばかりで人が集まらないとのこと。
この傾向はこの民宿だけでなく山の中で他のグループのハンターに出会うことも例年より遥かに少ない由。
うーん不景気もここまで深刻とは・・・・ATQも肩たたきに会わない様、撮影旅行ばかりやってないでもう少し真面目に仕事をしないと来年の冬の便りは書けないかも知れないなあ・・・。
   クワバラ クワバラ。

 ところでハンターが少なければ鹿は安心して姿を見せてくれそうですが、なぜか今年は全く姿を見せてくれないのです。 
阿寒湖畔から弟子屈町に向う国道241号線沿いの斜面では毎年10数頭の鹿の群れが現れてのんびりと笹を食む光景が見られます。
実はこの場所は阿寒国立公園の中で当然禁猟区に指定され、鹿もそのことを知っているようで安心して姿を見せてくれます。
ウーン それなのに・・・・・。
 更に夕方走った霧多布や根室半島でも鹿は全く見られず、こんなことは今までに無かったことでした。(現に昨年は道路脇に車に跳ねられた
鹿の目撃談を書いたほどでした。) 
本当に鹿はどこに行ったのでしょう?。
 かくかくシカジカシカのことばかり書いて、シカ目面したシカい者にシカられてもシカたないのでこの辺で話題を変えましょう。

 * それでは今回多く見られたものは何でしょう??
 と書くとどんな鳥や動物が見られたのかなと期待されそうですが実は 道路サイドに転落した自動車が今日だけでなんと5台も。
毎年10日間の日程で2~3台は見掛るのですがこんなに多いのは勿論始めてです。
そのうち2件は直前に事故を起こし、まだ救助も来ないところですが運良く怪我人は居なかったようで不幸中の幸いといったところでしょうか。
 それにしても事故は例年より雪が少なく道路状態が良い方が多く発生するようでやはり気の緩みから来るスピードの出し過ぎが災いの元ですね。(えっ!偉そうなことを言うな、去年はお前が事故ったのだろう!!
って。ハイその通りです、失礼しました。)

 * ATQ国際親善に協力
昨日泊った阿寒湖の民宿になんとバングラディシュ来たと言う青年とその彼女?とおぼしき日本人が来ていた。
彼はインド系の浅黒い好青年で同じ年代の日本人より遥かに礼儀正しい。
日本在住5年とのことで日本語もかなり堪能である。
仕事でデザインの勉強をしておりイラストの参考に鶴を見に来たとのこと。
「よっしゃ!タンチョウのことなら純正“日本野鳥の会会員”のATQに任せなさい!!」という訳で今日は一日3ヶ所の観察ポイントを案内することになった。
途中なるべく景色の良い所を沢山見てもらい多いに日本の良さを感じてもらおうと張り切るATQ。
ところが日頃の行いの悪さがここでも暴露し、途中の双湖台、双岳台と いう有名な展望台からは折りからの雪で生憎何も見えない。
「晴れてい ればここからはペンケトー、パンケトーというアイヌの伝説にある美しい湖が見えますよ」 「ここからは雄阿寒岳と煙りがたなびく雌阿寒岳の勇姿が見えるはずです」と弁舌爽やかなはず?のATQもいささか歯切
れが悪い。
極めつけは名誉挽回のためわざわざ遠回りして摩周湖の展望台に立ち寄ればガスがかかって何も見えない。
「これが本当の霧の摩周湖です」と苦しい言い訳でお茶を濁すのが精一杯。やはり日頃から精進しなければとチョッピリ反省したのでした。
 それでもタンチョウをしっかり目に焼き付け、その他にハシブトガラやアカゲラ、ミヤマカケスなどを解説し、ちょっぴり国際親善に貢献したのでした。

 今日もまた遅くなってしまいました。無線の話題が全く出なくてゴメン ナサイ。 写真はタンチョウの求愛ダンスです。(転載禁止です)


tancyou2
Mon, 31 Dec 2001 23:31:37

(第五報)
 いよいよ21世紀最初の年もあと僅か。

 いよいよ21世紀最初の年もあと僅か。世界的にも色々なことがあった激動の一年でしたが愉快な仲間の皆さんにとってはどのような年でしたでしょうか?。
 
 さてATQ冬の便りも第5報となりそろそろネタが尽きてきた感がします。
そこで目先を変えて写真を増やしましたのでそちらだけでもちらっと眺めて頂ければ幸いです。

 * 2001年無線運用総決算 
 大晦日の宿は尾岱沼。初日の出を眺めながら温泉に入るにはこの上ないところ。温泉大好き人間のATQにとっては冬の道東巡りに絶対に外せない。
到着後直ぐに温泉に浸かり、QSLカードを書けば本日のノルマを達成。
飛び切り上等の毛蟹で一杯やればもう言うこと無し。
 もう今年の交信は打ち止めにしてハムログで一年間の交信実績を検索すると5211交信2975局。
これはミレニアムアワードで盛り上がった昨年の4805交信2832局を上廻っている。
昨今のアマチュア無線局の激減を考えると我ながら良く頑張ったものだと感心する。
ATQの交信相手になって下さった全国のハムの皆さん本当にに感謝致します。
引き続き新しい年も宜しくお願い致します。

 * 天気◎無線○鳥見△
 今日のコースは根室→ノサップ岬往復→春国岱→走古丹→標津→野付半島往復→尾岱沼
道央から西は猛吹雪で帰省の足が奪われたなどとニュースでは伝えられたが根室地方は快晴で少し風が強い程度。
残念ながら余り珍しい鳥は見られない。
無線は7.0385で北海道各局がお出ましの所へ挨拶し、旧交を暖める。
本日交信した15局で始めての方は一人もいない。
うーん アマチュア無線界にももっと若い人がどんどん増えて欲しいですね。
よし!明日の初日の出にこれを祈ろう。
EXA植田さんのリクエストのパジェロの背景はノサップ岬灯台です。
ナラワラは野付湾(尾岱沼)、お昼ねはオオハクチョウです。
 それでは皆様良いお年を!
        大晦日の夜 尾岱沼温泉にて 7L3ATQ 岡本 博

パジェロ

atq

ナラワラ

narawara

お昼ね

ohirune

ウミアイサ

umiaisa

クロガモ

kurogamo

コオリガモ

korigamo


Tue, 1 Jan 2002 23:17:10

(第六報)新年明けましておめでとうございます。
 新年明けましておめでとうございます。
日本で最も早い初日が見られる所に居ながらご挨拶が遅くなり失礼しました。お詫びに2002年尾岱沼の初日の出を送ります。
本年も昨年同様出来る限り沢山の出会いを求めてアマチュア無線の運用を続けたいと思います。
これまで以上のお声掛け、御指導宜しくお願い致します。
 本日はもう遅くなりましたので御挨拶だけで失礼します。
移動記は第7報でお伝えします。おやすみなさい。

          羅臼にて  7L3ATQ  岡本 博

hinode

 Fri, 4 Jan 2002 23:47:32

(第七報)三日遅れの便りを乗せーーえて♪

 * 三日遅れの便りを乗せーーえて♪
 ごめんなさい!ATQ冬の便りを二日もサボってしまいました。そろそろメール上でバーチャル捜索隊がでるかなと思っていたら案の定“鬼の岡村 編集長”から督促状が届きました。
「こいつっァ春から縁起がええわい!」
と言うわけで遅れ馳せながら第7報を送ります。
 愉快な仲間の皆さんには「これはひょっとすると去年と同様ATQは新車のパジェロともに何処かに転落したか??」と御心配を掛けたのではとチョッピリ反省しています。
(実は面白いニュースになるよう期待されていた・・?)
 * 相変わらずバードウォッチングは絶不調
 尾岱沼で初日の出を見たあと前日強風のため歩かなかった根室の春国岱に逆戻りし、本業のバードウォッチングに再挑戦。
春国岱は根室半島の付け根に出来た砂州の上に形成された湿原でその内側がハクチョウで有名な風蓮湖。
入り口の駐車場付近では定番のオオセグロカモメがお出迎え。
いつもはシロカモメ等他のカモメ類も混じるのだが今回は残念ながら見られない。
駐車場から1kmほど歩いたところにある橋を渡ればキタキツネの巣が有る所。
夏に訪れればかなりの確立でキツネが見られるので愉快な仲間の皆さんも是非とも挑戦して下さい。(ただし巨大で無数の蚊に取り囲まれますので御用心。)
 ここでのお目当ては何と言ってもクマゲラとユキホオジロ。
クマゲラは以前に何回か観察しATQのQSLカードにも収まっているが、ユキホオジロは6年位前ここで一回観察したことが有るだけ。
その時に撮影はしたがとても人様に見せるレベルには程遠く、勿論QSLにもしていない。
 しかし残念ながら今回もチラリとも姿を見せず大外れ、やはり一年に一日では、見ようと思うこと事態が虫が良すぎるのか。
早くサンデー毎日にならないかと贅沢なことを考えてしまうATQでした。
 * 正月はサービス業もお正月
 春国岱の対岸根室半島側には日本野鳥の会が作った立派な自然観察センターがある。
春国岱の観察路を厳冬期に歩くにはそれなりの覚悟と防寒着が必要で、どちらかと言えばマニアの世界。
そこで一般の方に手軽に自然を味わってもらい自然保護活動の重要性を啓蒙するために作られた施設である。
 ところが年末年始は休館。この他の道東には標津のサーモンパーク等沢山の自然観察関連施設があるがことごとく年末年始は休館。
極めつけは風蓮湖、厚岸、羅臼などにある道の駅も全て休館。
ATQは7MHzで人気のある“道の駅 移動サービス”をしようと思っても肝心のスタンプは鍵の掛ったシャッターの中。
 これらの施設は一般の商店は全て休みだが、帰省客等この時期しか移動できない人達(勿論ATQもその一人です)の便宜をはかる貴重な存在になれるはず。
人手の確保等大きな問題は有ると思うがアルバイトやシルバー財団、ボランティアなどの活用を模索した見たらどうだろう。
大袈裟に言えば低迷した景気に活を入れ、少しでも雇用確保に貢献できるのだから。
とにかくやる気があればできるはず、何しろ正月が休みなどと言うコンビニエンストアーなど見たことが無いのだから。
 * バードウォッチング Par.2
 春国岱(根室市)からは別海町→標津町→羅臼町と野付水道、根室海峡沿いの国道244、335号線を走る。道路は殆ど乾燥状態で雪は無い。
所々の海上にはクロガモ、ウミアイサ、ホオジロガモ、がいる。その都度ATQは車を安全な路肩に止め双眼鏡で確認する。
時々上空にオオワシが雄大な姿を現す。
いよいよオジロ、オオワシの宝庫知床半島が近い。
標津の町を通過し暫く走ると虫類川を渡る。この国道の鉄橋上から上流方向を眺めると毎年一本の木に数羽のオジロ、オオワシが止まっている“ワシのなる木”が見える。
残念ながら距離が有り過ぎて写真にはならないが、知床に近づいて“ワシの領域”に来たことを実感する。
ところが今年はその木にオジロワシがただ一羽いるだけ。
やはり地球の温暖化の影響か年毎に見られる時期お遅くなっているように感じるのはATQの杞憂であれば良いのだが・・・・。

 * ごめんなさい 言い訳です
 今日(1月1日)の宿は羅臼温泉。羅臼は少し白濁、硫黄の臭いがし、舐めると塩気を感じる温泉らしい温泉である。
食事を終わってからその日の交信データをハムログに入力し、QSLカードを記入する。
それからおもむろに北海道便りを書いて発信し・・・。
とこれまでのパターンに加えて今年から本格的に使い出した一眼レフのデジカメのデーターをパソコンに取り込み、内容を詳細に検討し、出来の悪いものを削除し・・・とやっている内に目が疲れ結北海道便りまで届かず寝る
ことになってしまう。
とまあこんな具合で三日遅れになった次第です。
 とくだくだと言い訳を書きましたが一言で言えば 「ATQも歳をとったなあ・・・」ということでしょうか。 自戒!自戒!!
 ではこの続きは次回に。

       北海道最後の夜  苫小牧にて  7L3ATQ  岡本 博

 羅臼岳は深田久弥の“日本百名山”になっている名山です(左端)オオセグロカモメのバックは国後島です。こんなに近いのです。 
羅臼岳
y1

オジロワシ
oowashi

オオセグロカモメ
kamome

オオワシ
oowashi2

 Sat, 5 Jan 2002 14:35:51

(第八報)8回にわたりお付き合い頂ましてありがとうございました。

 8回にわたり大した話題も無いのにしつこくお付き合い頂まして本当にありがとうございました。いよいよ苫小牧でフェリーに乗船し、大洗に出航するだけとなりましたので前回までに報告出来なかった無線運用に付い
てまとめてお送りします。

 *えっ!準備が悪く直前にバタバタするのはATQだけじゃないの?
 1月5日苫小牧港で係員に誘導され車で乗船し、ロビーまで上がって来ると何故かロビーは乗客で溢れている。
その中で客室係の船員が必死で乗客に「誠にすみませんがまだ客室の清掃が終わっていないのでレストランでしばらくお待ち下さい」と謝っている。
えー? もう出航45分前なのに??。
いつも出掛ける直前にバタバタし、何か大事な忘れ物をするのがATQの専売特許だと思っていたのに。
今までに何十回となく長距離フェリーに乗っているATQもこんなことは始めて。
でも自分のことを棚に上げ他人が慌てているのを見るのはチョット息抜きになってたまには良いものです。

 * やっと見ました鹿さんを!
 2日の朝は羅臼で迎えいつものコースで知床半島の先端に向いワシのウォッチング。
道路沿いの崖上の枝には“知床の顔オジロ、オオワシ”が。
途中のサシルイ川の橋の上から覗いてみれば元気な姿のカワガラス。
カワガラスと言えば普通渓流の鳥でかなり標高の高いところで見られるのですがここでは海抜0メートルの河口で3~4羽同時に見られるのです。
餌は普通水棲昆虫ですがここでは鮭の卵を咥えているところを良くみかけます。
その辺が場違いな所に棲息する謎を解く鍵なのでしょうか。
 更に奥に進むといましたいました鹿さんが。今回の移動で全く見られなかった鹿が遥かな崖の上に数頭、立派な角を持った雄鹿もいる。 
いつもは沢山見られる鹿もなかなか見られないとなると思わず “鹿さん”になってしまいます。
とにかく自然の状態で動物を見掛ると何かほっとするから不思議ですね。こんなに鹿が珍しいのは増え過ぎなエゾシカの頭数抑制のため、2年続けて狩猟期間を1ヶ月延長したのと、
従来禁止されていた雌鹿の捕獲を認めたことの効果が有り過ぎたのでなければ良いのですが・・・・。

 * さあ QSOパーティーだ!!
 ひとしきりバードウォッチングを済ませればいよいよ年始の一大行事QSOパーティーの始まりだ。
開局以来8年目、通算7回目のイベントを今年も北海道で迎えることになった。
さあ!お馴染み局に今年も出会えるかなあ?
 今年のポイントは羅臼町から急な坂道を登った標高200mの国後展望台。
11:58に145FMで「CQ QSOパーティー」と声をだせば早速浜中町のRVP鈴木さんからお声掛け、QSOパーティーだけで6回目の交信だ。
聞けば無線はQSOパーティーだけしか運用していないとのこと。
その局が今年もATQが来るかなと待っていた由。
これだから無線も北海道行きも止められない。
続いて根室市のCDO金子さん(6th)、中標津町のDQR持田さん(8th) 、根室市のNYD山内さん(10th)、IMF宮さん(7th)QIO(10th)御夫婦から もお声掛け、結局始めての局は中標津町/8の清水さんただ1局。
お声掛けが途切れたので21SSBをチェックして見ると沖縄市と鹿本町の局が聞えたのでお声けし、交信成立。
21は比較的取って貰えるので移動中は積極的のお声掛けすることにしよう。
これが7MHzでは弱小局ATQは全てパイルに負け勝負にならない。
結局年末年始の移動で交信で来たのはたったの1局のみ。
お願ーーいします、全国の愉快な仲間の皆さん、弱小局もお見捨て無ーァく!。
 
 *天気は快晴、無線は快調、気分はルンルン
 羅臼でQSOパーティーに区切りを付け羅臼町→標津町→根北峠→斜里町→小清水町→東藻琴村のルートで次の宿泊地網走市へと向う。
途中標津町へ入ったところで145呼び出し周波数で途切れ途切れのCQの声が聞える。
比較的良く聞える路肩に慎重に車を止め声を掛ければ浜中町のRYZ梅原さんだ。
なんと7連続QSOパーティーの交信だ。「いやーお互いにこの声を聞かないとQSOパーティーは始らない」と嬉しいご挨拶。
さて今後何年続くか楽しみですね。
その後この日はは21で13局と交信成立殆ど6エリアたまに4,5が混じるだけ。
それにしても天気は快晴雄大な斜里岳や海別岳を眺めて無線も快調。
但しお声掛けの度に車を路肩に停車させるのが面倒で玉に疵。      
 * QSOパーティー Par.2
 一夜明けて今日も晴れ。とにかく今回は天候に恵まれている。
今日のコースは女満別町→美幌町→弟子屈町→鶴居村→釧路市→白糠町経由音更町の十勝川温泉までの長距離運転だ。
9:20に到着した美幌峠は美幌町と弟子屈町の境界で眼下の屈斜路湖を見下ろす絶景は北海道でも有数な眺めである。
当然無線のロケーションでも申し分なく、前日の運用でまだ20局に足りないATQは峠の西側美幌町で早速QRV。
始めに21でお声掛けし7局をゲット、続いて本命の145FMでCQを始めれば立続けに15局と交信成立だ。
ここでも10局がお馴染み局で始めての方は5局だけ。
とにかくこれでノルマの20局はクリアーしたので次の目的地鶴居村も伊藤サンクチュアリに向うことにしよう。

 * タンチョウの増加は順調だが・・・・・
 鶴居村のサンクチュアリに到着してレンジャーの原田さんと一年振りに再会し、タンチョウの現状に付いてお話しを伺う。
昨年の最終一斉調査では794羽確認でき、今年生まれの幼鳥のは70羽近くいるとのこと。
順調に行けば最終的には850羽前後になる見込み。
但し数が増え人馴れした個体が多くなるに従い人間の生活圏に近づき過ぎるもの現われ、交通事故にあうものが増えていること。
農業地帯での食害等対処の難しい問題が増加し、ただ個体数の増加を喜んでいられないと言う深刻な問題の対処を迫られている。
 とは言っても美しいタンチョウの姿で心が和み、観光資源としても貴重な存在だけに周囲と旨くバランスのとれた保護対策を引き続き続けたいものですね。

 * QSOパーティー Par.3
 サンクチュアリを後にして釧路に向えば20分ほどで鶴居村の湿原の展望駐車場に到着する。
ここでも145FMで一声出し、8局と交信した。相変わらずお馴染み局が6局、これではやはり素通りする訳には行かない。
その後は国道38号線をひたすら音更町の十勝川温泉に向う。
宿泊先のかんぽの宿で食事を終え20:00過ぎにQSOパーティー最後のCQを出す。
結局11局と交信し今年のQSOパーティーは目出度くお開き。
最後に繋がった忠類村のNNR佐竹さんは7回目の交信で奥様と二人のお嬢さまは全員がコールを持つ無線一家である。
アウトドアーの趣味を持ち自然保護にも広範な活動をされている佐竹さんと話が弾んだことは言うまでもない。

 * 北海道無線運用総決算
 北海道最後の運用は5日朝フェリー乗船直前にお相手頂いた145FMの2局でこれによりもし往路のようにMM運用で空振りに終わっても連続運用が途切れる恐れがなり一安心のATQ
 結局今回の北海道旅行で最終的に135交信(7SSB:24局、21SSB:54局、145FM:57局)無線局が激減した割には多くの方と交信でき楽しい一時を過ごすことが出来ました。
ただ残念なのはQSOパーティー以外の期間は特に、VUでは運用されている方が少なくCQも空振りが何回かあったことでした。
 それではATQと交信して下さった全国のアマチュア無線各局本当に有り難う御座いました。
 また大したネタも無いのに長文のATQ冬の北海道便りにお付き合い下さった愉快な仲間の皆様、それぞれの皆様にとって本年がより良い一年であります
ことを祈りつつ筆を置きます。
 またいずれかの機会にお目に掛りましょう。 さようなら。

   津軽海峡 フェリーさんふらわーえりも 船上にて 7L3ATQ 岡本 博


写真は苫小牧出航直後のフェリーから見た樽前山です

minato

 


 事務局からのお願い m(_ _)m


 ATQさんの北海道移動紀行文を読んで頂いて有難うございます。
毎日野鳥の観察や花の撮影で早起きし、無線運用をしながら紀行文を送って頂きました。
写真は全て転載禁止です。

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