(13) Trio 9R-59 通信型受信機 

ラジオ少年になりたての1965年頃,熊本市内にはラジオパーツ屋が2件ありました.
一つは有明無線と言ってアマチュア無線の専門店です.熊本市辛島町にあり店長はJARL九州支部長を務められていたJA6AX浦上さんでした.
もう一つはマツフジ電器と言い大型総合電気店で下通りアーケード街から少し入ったビルで,テレビ(当時は白黒)や洗濯機,ステレオセット,レコードを販売していました.抵抗やコンデンサーはメモに書いて店員に渡すと,1/4Wはないが1/2Wならあるよと代替も提案してくれていました.
その大型電気店の商品棚には9R59が飾ってありパンフレットも置かれていました.9R59はラジオ少年には高嶺の花でした.カタログを貰って帰り回路図を眺めていました.
その高1中2の回路図は頭の中に焼き付いていて,スクリーングリッド等のパスコン(バイパスコンデンサー)は0.01μFで統一して良いとラジオ少年の辞書が出来て行きました.
 ラジオ少年はexラジオ少年になり CollinsやHallicrafters も楽しみましたが,ラジオ少年になりたての頃憧れであった9R59も触ってみたいと思っていました.
9R59 1号機です.

9R-59 通信型受信機のリストア

 

9R59外観
exラジオ少年は9R-59 2号機のリストア中です.

作業手順は次の通り.
1.シャーシの埃を掃除して錆びを落とします.

2.配線をチェックして部品を点検します.特にコンデンサーは傷みやすいのでチューブラコンは無条件に取り換えます.
 バリコンにエアーを掛け埃を払います,ロータリースイッチの接点を掃除,ボリュームにガリがないか点検します.

3.真空管試験機で真空管のテストをします
 6BA6 が1本 完全にNGとなっていました.

4.通電し各真空管のプレート,スクリーンG,カソードの電圧をチェックします.

 各ピンの電圧は概ね設計値通りに出ています.

5.テスターをAVCラインに接続し,SGで455kHzを発信させ混合管6BE6のグリッドに注入し,IFTのピークが455kHzになるよう調整します.
6.SGをアンテナ端子に接続し,BAND1から4のコイルパックを調整します.周波数カウンターで局発を調節します.
 シングルスーパーでは受信信号が局発の周波数の±455kHzに出てきます.調節は目的周波数+455kHzの信号に調節します.
 例 7,000kHz の受信は 局発は7,455kHz を発信するように調節しANTコイル とRFコイルをトリマコンデンサを調節して7,000kHzに同調させます (間違って局発を6,545kHzにしないようにします)
有明無線CQ誌広告
CQ 誌 1965年10月号 46頁に掲載されていた有明無線の広告 : JA6AE JA6AXの店 有明無線
熊本市辛島町7番9号 有明無線 

___ つづく

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