(7) 落成検査

30L-1による500Wの落成検査

ハイパワー局の予備免許を貰い,試験電波発射届けを提出した.
試験電波はTVIの調査を目的とし,ご近所に調査票を配ります.
何日の何時頃に電波を発射しますので,お宅のテレビ等に障害が出ないかどうかを確認してください.問題がなければサインかハンコを押してください.とお願いして回った.
  この調査はハイパワーの申請をするときと,予備免許を貰って試験電波を発射するときの2回を貰う必要があるのだ.
  これを面倒くさがってはいけないのだ.自分がやりたい事は何なのか!憧れのCollinsの30L-1を使いたいんだろ!だったら……!と
職場の先輩に教えて頂いたゲーテの言葉の一節に『好きなことして生きるのはよい.好きと楽(らく)することは違う.苦しいことや嫌なことがあっても,それでもやらずにいられないのが本当に好きなのだ』本当にそうだと思った.

 無事サインを貰い落成届けを提出し落成検査を受けることになった.
  10月19日最寄の駅までお迎えの約束の時刻の10分前に着いたが,検査員と思しき二人は既に駅前で待っておられた.
  「それでは電波法第18条に基き変更検査を行います」と開始宣言があり,まずアンテナの状況を見るとの事であった.外に出て,2エレのキュービカルクワッドとダイポールアンテナを確認.「ダイポールアンテナが申請書では軒先より1m程出ていることになっていますが…」「すみませんここは変更しまして,屋根から出ないようにしました」「……」(申請書と違っているので,これはやばいかなと思った)「この問題は後にしましょう」と言われて出力とTVIの調査になった.
「ダミーロードに接続して3.5Mで電波を出してください」「はい」と言ってエキサイターを3.530MHz に設定出力を1W程度に設定しリニアーのロードとチューニングで最大出力となるように調整する.ここで15W程度の出力が出てくる.その後エレキーで短点の連続出力をしながらエキサイターの出力を徐々に増やす.エキサイターから60W程度出力すると500Wの出力を得られる.


30L1
リニアーを焚くと言う言葉があるが,フィラメントがまばゆい!

そこで止めてパワー計で500W出ている事とリニアーのプレート電圧1600Vと電流600mAを読み上げ入力960Wであり計算上正常である事を告げると
「それではアンテナに接続してください」
「はい」
「切り替えたら試験電波を出してください」
「この周波数混信になりますか!」この時間帯は3.5Mは死んでいるが一応チェックし「JF1RWZ試験電波発射中,本日は晴天なり」を繰り返す.
女性の検査官の方がテレビのチャンネルを一通り回し「ありがとうございました問題ありません」と丁寧に対応してくれる.
「それでは3.8MHzをお願いします」と後はこれの繰り返して28MHzまで500Wが出る事とTVIが出ない事が確認された.
確認が終わると「それでは実際に交信してください」「2局に依頼していますが宜しいですか」「いいですよ」と承諾を得て空き周波数を探し7.0615をチェックしNDH大平さんと交信,その後ZI小池さんと交信した.
  この交信中に係官の方は本部と連絡してアンテナが軒先より出ていない件は電波防護指針の計算から距離が長くなるので問題なしと判断するとの事であった.
  最後に「これからの運用においてもTVI等の調査を行い他人に迷惑をかけないようにしてください」との話の後500Wと記載された無線局免許状を頂いた.
日付のみが手書きとなっており,予め印刷して持ってきてくれるのだから日付も印刷して来たら,と思うのだが.
  検査が終わったので「お昼をどうぞ」と,にぎり寿司を用意していたのだが,「いえそれはせっかくですが頂けません」とキッパリと断られた.あ~そうか,公務員の方は厳しくなったのだ!と40年前に横浜で受けた落成検査の時とここが大きく変わった所だと思った.
-----
SX-28を入手したのが昨年の9月で,そのリストアから,憧れのCollinsを入手.
Collinsの30L-1を使いたくて1アマを受験し,ハイパワー局の開局まで来ました.
Collinsなんて触れる身分ではないと思っていましたが,素直な気持ちで憧れのリグを入手しました.
これからもラジオ作りを楽しみたいと思っています.
-----
Collinsの巻き(おわり)

   de JF1RWZ

 

<< 前のページに戻る