Hallicrafters SX-25 

第一章  SX-25 

Hallicrafters SX-25の製造は 1940 年に始まり,1945 年まで続きました.
SX-25本体
4 バンドで 550KHz から 42MHz までをカバーしています. 高周波2段 中間周波2段
Band 1 (broadcast) : 550 - 1700 kHz
Band 2 (short-wave): 1.7 - 5.1 MHz
Band 3 (short-wave): 5.0 - 15.7 MHz
Band 3B(short-wave): 5.0 - 15.7 MHz((7MHz用)
Band 4 (short-wave): 15.2 - 42 MHz

7MHz SSBの音を聞いてください.
 7MHzのダイヤル設定方法

 FT8の信号を受信してスプレッドダイヤルを7.04MHz(国内FT8)又は7.07(海外FT8)になるようにメインダイヤルを調節します.
SX-25ダイヤル
 高周波2段中間周波2段クリスタルフィルター付き通信型受信機 hallicrafter SX-25
バンドスプレッド

使用真空管
80 (整流器),
6SK7(1st RFアンプ),
6SK7(2nd RFアンプ)
6K8 (オシレーターミキサー)
6SK7(1st IFアンプ),
6SK7(2nd IFアンプ),
6SQ7(検波器/電圧増幅),
6J5 (BFO),
6H6 (ANL/NL)
6SQ7 (フェーズ変換)
6F6GT PP(オーディオパワーアンプ).

SX-25 のバンドスプレッドは、80、40、20、および 10 メートルのハムバンド用に校正されています.
AM 放送と短波は 4 つのバンドで 540 KHz から 42 MHz まで連続的にカバーされます.
40 メートルのハムバンドスプレッドの精度を高めるために、3B というラベルが付いています.
帯域 3B の設定は、帯域の残りの部分では正確ではありません.
バンド 3 スイッチ設定は、通常の短波放送の受信と 20 メートルのハムバンドスプレッド用としています.
SX-25 にはクリスタルフィルターが装備されています.
Hallicrafters SX-25の回路図
回路図
SX-25のシャーシ内部
シャーシ
Hallicrafters SX-25 シャーシ上
シャーシ上

各ツマミの機能は次のとおりです.

左ダイヤルはメイン チューナーで,中央ダイヤルはバンドスプレッドです.
RF GAIN : 受信機の感度を調整します.
BAND SWITCH : 4つのバンドを切り替えるバンド セレクター.
AF GAIN ON : 電源ON とオーディオゲインを調整します.
SELECTIVTY :フィルターの切り替えをします.
AVC/OFF  :さまざまな強度の無線信号のオーディオ レベルを自動的に調整する自動音量コントロールを切り替えます.
BFO ON-OFF :電信やSSBを聞く場合は ON にします.ブロードキャストと短波の場合は AM に切り替えます.
ANL ON-OFF : 電気的干渉によるノイズを低減する自動ノイズリミッター回路を切り替えます.
TONE HIGE LOW : トーン設定 (高,低) のいずれかを選択します.
Pitch control : SSBとCW信号のピッチを調整します.
SEND -REC  : アマチュア送信機と組み合わせて使用するための受信モードとスタンバイ モードを切り替えます.

この受信機の上蓋は,後部が長い蝶番でつながっているので,真空管などの交換は蓋を持ち上げて後ろに回すだけ
ラジオの背面には,アンテナ/グランドおよびオプションの外部スピーカー用の端子と,リモート スタンバイ スイッチ用のジャックがあります.

トラブルシュート 6K8が発信しない!

6K8 の局部発信がBAND4で発信しない時の対策
 真空管6K8はhallicrafters S-19R,S-20R,SX-24,SX-25などのモデルの局発と周波数混合に採用されています.
 6K8がBAND4でスムーズに発信してくれない問題があります.
 特に日本のAC100Vで動作させた時にこの問題が発生し,供給電圧をAC115Vに昇圧したら発信してくれる事もあります.
 1947年5月16日付けHints#2 にて,R12 と R18の抵抗値が変更されています.
 この対策をしても発信しない場合はT17の発信コイルに1ターン分のコイルを追加で巻きます.
 Band4の受診周波数が若干下がりますが,40M付近は放送局もなくアマチュア無線バンドもないのでこの1ターン追加は影響は少ないと思います.


もう一度ラジオ少年にもどろう! ラジオ中年! … いやラジオ高齢者でもいいや!

<< 前のページに戻る